住宅ローンが残っている家を相続したら|団体信用生命保険の手続き
公開日: 2026/5/13
本記事の情報源について
法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。
目次
団体信用生命保険(団信)が原則として完済する
住宅ローンを組むときに加入している『団体信用生命保険(団信)』は、契約者が亡くなった場合に保険金で残債を完済する仕組みです。多くの住宅ローンで団信加入が必須となっており、団信が機能すれば残債は実質的に消滅します。
ℹ 補足:団信は『契約者の生命保険』なので、相続税の計算上は『相続財産』には含まれません。借入残債もゼロになるため、相続税の計算ではプラスマイナスゼロです。
団信の請求手続き
団信は自動的に保険金が支払われるわけではなく、遺族からの請求が必要です。
- •1. 住宅ローンを組んでいる金融機関に連絡(取引店または住宅ローンセンター)
- •2. 団信請求書類を取り寄せる
- •3. 死亡診断書・戸籍謄本・契約者の住民票除票を準備
- •4. 金融機関に提出(金融機関が保険会社へ取次)
- •5. 保険会社の審査(通常1〜2ヶ月)
- •6. 保険金で残債が完済される
⚠ 注意:団信請求には時効があります(3年間)。亡くなった事実は速やかに金融機関に連絡してください。
抵当権抹消登記
団信で住宅ローンが完済されると、金融機関の抵当権を抹消する登記が必要です。
- •金融機関から『抵当権抹消に必要な書類』が交付される
- •法務局で抵当権抹消登記を申請
- •登録免許税:不動産1個につき1,000円
- •司法書士に依頼する場合の報酬:1〜2万円程度
💡 ポイント:抵当権抹消は『相続登記』とは別の手続きです。両方とも法務局ですが、それぞれ別の申請が必要です。同時にまとめて司法書士に依頼するのが効率的です。
団信に加入していなかった場合
フラット35の旧制度や民間ローンの一部では団信が任意で、加入していないケースがあります。この場合、残債は通常の借入金として相続人が引き継ぎます。
- •相続放棄で残債負担を回避(プラス財産も放棄)
- •限定承認で相続財産の範囲内で返済
- •通常承認で残債を相続して支払い継続
連帯債務者・連帯保証人がいる場合
夫婦でペアローンを組んでいたり、親子で連帯債務になっているケースでは、団信の保険適用範囲を確認することが重要です。
- •ペアローン:原則として各自の団信で、各自の借入分が完済される
- •連帯債務:契約により団信の対象が異なる
- •連帯保証:保証人は団信の対象外。残債は主債務者の相続人に引き継がれる
⚠ 注意:ペアローンや連帯債務は団信の適用条件が複雑です。必ず借入時の契約書または金融機関に確認してください。
名義変更・固定資産税の取り扱い
団信で完済された家は、相続人への名義変更(相続登記)が必要です。同時に、固定資産税の納税義務者の変更(市区町村への届出)も行います。
相続手続きナビとの併用
住宅ローンの相続は『団信請求→抵当権抹消→相続登記』と複数のステップが連動します。当サービスでは、これらの期限つきタスクを順序立てて管理できます。
よくある質問
Q. 団信で完済された家は相続財産になりますか?
団信で完済された家は、評価額のまま相続財産になります。借入残債はゼロになっています。
Q. 団信の保険金は誰に支払われますか?
金融機関に支払われ、住宅ローンの残債と相殺されます。遺族が現金として受け取るわけではありません。
Q. 団信に加入していたか確認する方法は?
金融機関に連絡し、団信加入状況を確認できます。借入時の契約書類にも記載があります。
Q. リバースモーゲージや住宅ローン以外の借入はどうなりますか?
団信加入のない借入は通常の借金として相続されます。リバースモーゲージは契約により取扱が異なるので、契約書を確認してください。
あなたの状況に合わせた手続きリストを作成
5つの質問に答えるだけで、あなたに必要な手続きと期限を自動で整理します。 相続放棄・相続税・登記など、見落としがちなタスクを一覧管理できます。
無料で手続きリストを作る登録5分・クレジットカード不要
関連ガイド
不動産の相続登記手続き完全ガイド
2024年4月から義務化された不動産の相続登記について解説。3年以内の期限・手続き方法・必要書類・費用・司法書士への依頼方法まで詳しく説明します。
詳しく読む →相続放棄の手続き完全ガイド
相続放棄の手続き方法を徹底解説。3ヶ月の期限・家庭裁判所への申立書類・費用・注意点まで、相続放棄のすべてをわかりやすく説明します。
詳しく読む →相続登記をしないとどうなる|10万円以下の過料・売却不可・追加トラブル
2024年4月から義務化された相続登記。3年以内に登記しないと10万円以下の過料リスクがあり、売却・担保設定・名義人不明トラブルにつながります。具体的なリスクを整理。
詳しく読む →生命保険金の相続手続き完全ガイド
亡くなった方の生命保険金の受け取り手続きを解説。死亡保険金の請求方法・必要書類・期限、相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)、みなし相続財産の扱いを説明します。
詳しく読む →