楽天証券の相続手続き|必要書類と移管の流れ
公開日: 2026/6/20
本記事の情報源について
法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。
目次
楽天証券の相続手続きの特徴
楽天証券はインターネット専業の証券会社のため、原則として店舗や対面窓口がありません。相続手続きは、相続専用の連絡窓口(電話またはWebフォーム)へ相続発生を連絡し、案内された書類を郵送でやり取りする流れが基本です。被相続人の死亡が証券会社に伝わると口座は凍結され、売買・出金などの取引ができなくなります。株式・投資信託・NISA口座など複数の商品を保有している場合は、それぞれが手続きの対象になります。なお、楽天証券と楽天銀行は別会社であり、手続き先が異なります。楽天銀行の口座がある場合は、楽天銀行への相続連絡も別途必要です。
⚠ 注意:楽天証券と楽天銀行(楽天銀行の相続手続き)は別の手続きです。どちらの口座もある場合は、それぞれの窓口に個別に連絡してください。
まず確認すること:口座の存在を把握する
ネット証券は紙の取引報告書が少なく、口座の存在に遺族が気づかないことがあります。以下の手がかりをもとに確認してください。心当たりがある場合は、相続専用窓口で口座の有無を照会できます。
- •被相続人のメールボックス(楽天証券からの取引報告・配当通知メール)
- •スマホの楽天証券アプリ(iSPEED)の有無
- •郵便物(年1回程度送付される特定口座年間取引報告書や株主通知)
- •楽天カード・楽天銀行の利用明細にある「楽天証券」への振替
- •楽天ポイントを証券口座で利用していた形跡
💡 ポイント:複数の金融機関・証券会社で手続きをする場合は「法定相続情報一覧図」を法務局で交付してもらうと、各窓口で戸籍束の代わりに使えて便利です。
相続手続きの流れ(STEP)
楽天証券の相続手続きは、おおむね次の流れで進みます。具体的な連絡先・必要書類・所要日数は変更されることがあるため、必ず公式サイトの相続専用ページで最新の案内を確認してください。
- •STEP1: 相続専用ダイヤルまたはWebフォームへ相続発生を連絡する
- •STEP2: 証券会社から必要書類と相続手続依頼書が案内・郵送される
- •STEP3: 戸籍・印鑑証明書などを揃え、相続手続依頼書に署名・実印を押して返送する
- •STEP4: 証券会社が書類を審査し、移管または換金の手続きに進む
- •STEP5: 相続人名義の証券口座への移管、または現金化・払戻しが完了する
必要書類の一覧
一般的に必要な書類を下表にまとめます。遺言書の有無や遺産分割の状況によって追加書類が必要になることがあります。詳細は楽天証券の相続専用ページで案内される書類リストを最優先としてください。
楽天証券の相続手続きで一般的に必要となる書類
| 書類 | 内容・備考 |
|---|---|
| 相続手続依頼書 | 証券会社所定の様式。相続人全員の署名・実印が必要なことが多い |
| 被相続人の戸籍 | 出生から死亡までの連続した戸籍謄本、または法定相続情報一覧図 |
| 相続人全員の戸籍謄本 | 現在の戸籍謄本。相続人の範囲を証明する |
| 印鑑証明書 | 相続人全員分。発行後の有効期限(3〜6か月が多い)に注意 |
| 遺産分割協議書 | 相続人間で分割方法を合意した場合に提出(相続人全員の実印) |
| 遺言書の写し | 遺言がある場合。自筆証書は家庭裁判所の検認済みのものが必要 |
| 相続人名義の証券口座情報 | 移管先口座の番号。楽天証券に口座がない場合は開設が必要になることがある |
NISA口座・特定口座の扱い
楽天証券では、特定口座・一般口座のほか、NISA口座(つみたて投資枠・成長投資枠)を保有している場合があります。NISA口座は制度上、口座名義人固有の非課税制度のため、相続によって相続人がNISA口座の非課税扱いをそのまま引き継ぐことはできません。ただし、NISA口座で保有していた上場株式や投資信託などの有価証券は、相続手続きを経て相続人の課税口座(特定口座または一般口座)に移管することが一般的とされています。移管後の取扱いや税務上の取得費の考え方については、楽天証券の案内または税理士・証券税務の専門家に確認することをおすすめします。
ℹ 補足:NISA口座の制度は法令改正によって変わることがあります。現行の取扱いについては国税庁・金融庁の公式情報と楽天証券の最新の案内を必ず確認してください。
よくある失敗と注意点
楽天証券の相続手続きでよく起こるトラブルや見落としを整理します。事前に把握しておくことで手続きの遅延を防げます。
- •楽天銀行との混同:楽天銀行と楽天証券は別会社のため、どちらか一方にしか連絡しないと片方の資産が手続き漏れになる
- •相続人全員の書類が揃わない:印鑑証明書や戸籍の有効期限が切れていると書類を再取得する手間が発生する
- •移管先の証券口座がない:相続人が楽天証券に口座を持っていない場合、移管前に口座開設が必要になることがある
- •NISA口座の勘違い:NISA口座の「非課税メリット」は引き継げない。換金や移管後の課税関係を理解せずに手続きを進めるとトラブルになりやすい
- •書類の不備による往復:印鑑が実印でない、署名が自筆でないなど、書類不備が生じると郵送のやり取りが追加で発生し数週間単位で遅延する
- •残高証明書の請求を忘れる:相続税の申告(10か月以内)に必要な死亡日時点の残高証明書を後で請求すると手間がかかる。相続発生の連絡と合わせて依頼するとよい
残高証明書・評価額の確認
相続税の申告や遺産分割協議のために、被相続人の死亡日時点の有価証券評価額を確認する必要があります。楽天証券では、相続専用窓口に依頼することで残高証明書や取引残高報告書を取得できます。発行手数料がかかることが一般的です。株式・投資信託の相続税評価の具体的な方法(上場株式の平均株価の使い方など)については、税理士または国税庁の公式情報を確認してください。本記事では評価額の計算方法には踏み込まず、専門家への相談を推奨します。
💡 ポイント:相続税の申告期限は被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内です。証券の評価や申告が必要かどうかは、全財産の総額と基礎控除を照らして早めに確認しましょう。
よくある質問
Q. 楽天証券に口座があるかどうかわかりません
被相続人のメールボックス、スマホのiSPEEDアプリ、年間取引報告書(郵便物)、楽天銀行や楽天カードの入出金明細などから手がかりを探します。心当たりがある場合は、相続専用窓口へ戸籍などを提示して口座照会を依頼できます。
Q. 楽天証券の相続手続きと楽天銀行の手続きは一度にできますか?
別会社であるため、それぞれに個別に連絡する必要があります。楽天証券の相続手続きと楽天銀行(銀行口座)の相続手続きは窓口が異なり、書類の提出先も別々になります。
Q. 相続人に楽天証券の口座がない場合はどうなりますか?
株式・投資信託の移管を希望する場合は、相続人が楽天証券に証券口座を開設する必要が生じることがあります。一方、換金(売却して現金で払戻し)を選ぶ場合は、口座がなくても進められることがあります。詳細は楽天証券の相続窓口にご確認ください。
Q. NISA口座の保有株式も相続できますか?
NISA口座の「非課税」制度を相続人が引き継ぐことはできませんが、NISA口座内の有価証券は手続きを経て相続人の課税口座に移管することが一般的とされています。制度の詳細は最新の法令・金融庁の案内および税理士にご確認ください。
Q. 手続きにはどれくらい時間がかかりますか?
書類の郵送・審査を含め、一般的には数週間程度かかります。書類に不備があると往復で時間が延びます。相続人が複数いる場合は書類収集に時間を要することが多いため、早めの準備をおすすめします。
Q. 相続税の申告は必要ですか?
相続財産の総額が基礎控除額を超える場合は相続税の申告が必要です。楽天証券の保有資産はその財産評価の対象になります。申告の要否や評価方法は税理士または国税庁の公式サイトでご確認ください。
関連ツール
あなたの状況に合わせた手続きリストを作成
5つの質問に答えるだけで、あなたに必要な手続きと期限を自動で整理します。 相続放棄・相続税・登記など、見落としがちなタスクを一覧管理できます。
無料で手続きリストを作る登録5分・クレジットカード不要
関連ガイド
株式・証券口座の相続手続き完全ガイド
亡くなった方の株式・投資信託・証券口座の相続手続きを解説。口座の名義変更・売却・必要書類・株式の評価方法・相続税申告での扱いを詳しく説明します。
詳しく読む →相続財産の調査・把握方法完全ガイド
相続財産(プラスの財産・マイナスの財産)の調査方法を解説。財産目録の作成方法、銀行口座・不動産・株式・借金の調べ方、財産調査の期限と注意点を詳しく説明します。
詳しく読む →楽天銀行の相続手続き|必要書類・流れ・残高証明書の取り方
楽天銀行の相続手続きを解説します。通帳・店舗がないネット銀行特有の口座の探し方、相続専用窓口への連絡から残高証明書の取得・払戻しまでの流れと必要書類をまとめました。
詳しく読む →