相続手続きで「誰に頼む?」迷ったときの専門家の選び方

公開日: 2026/5/8

本記事の情報源について

法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。

「誰に頼めばいいかわからない」が一番多い悩み

相続手続きには税理士・司法書士・弁護士・行政書士の4種類の専門家が関わります。「全部同じ人に頼めばいい」と思いがちですが、それぞれ法律で対応できる業務が決まっています。無駄な費用を払わないためにも、「何が必要か」を確認してから頼む専門家を選びましょう。

💡 ポイント:まず「相続税の申告が必要かどうか」を確認するのが最初の分岐点です。基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超える遺産があれば税理士が必須です。

4つの専門家:それぞれできること・できないこと

専門家ごとに「独占業務(その専門家しかできない仕事)」が異なります。下の表で確認してください。

専門家別 対応業務一覧

専門家主な対応業務できないこと
税理士相続税の申告・計算、節税アドバイス、準確定申告不動産登記、遺産分割調停の代理
司法書士相続登記(不動産名義変更)、相続放棄の書類作成、法定相続情報証明書の取得代行相続税申告、遺産分割調停の代理
弁護士遺産分割調停・審判の代理、遺留分請求、相続放棄(弁護士も可)、全般的な法律相談税務申告(税理士との連携が必要)
行政書士相続関係説明図の作成、遺産分割協議書の作成補助、各種届出書類の作成裁判所手続きの代理、登記、税務申告

状況別:どの専門家に相談すればいいか

あなたの状況に合わせて、最初に連絡すべき専門家を確認してください。

状況別 専門家の選び方

あなたの状況まず相談すべき専門家理由
遺産総額が5,000万円を超えそう税理士相続税申告が必要な可能性が高い
実家・土地など不動産がある司法書士相続登記(名義変更)が必要
きょうだいと遺産分割でもめている弁護士調停・審判の代理ができるのは弁護士のみ
遺言書があって内容に不満がある(遺留分)弁護士遺留分侵害額請求は弁護士に依頼が確実
手続き書類の整理だけ手伝ってほしい行政書士費用が最も安く、書類作成を依頼できる
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費用の相場(2026年現在)

専門家への依頼費用は、遺産の規模や手続きの複雑さによって大きく変わります。目安として参考にしてください。

専門家報酬の目安

専門家費用の目安内訳の例
税理士(相続税申告)遺産総額の0.5〜1%程度遺産5,000万円の場合:25〜50万円
司法書士(相続登記)5〜15万円程度不動産の数・評価額による。実費(登録免許税)は別途
弁護士(遺産分割調停)着手金20〜30万円+報酬金解決額の10〜15%が報酬金の目安
行政書士(書類作成)5〜20万円程度相続関係図・遺産分割協議書等の作成

ℹ 補足:信託銀行の「遺産整理代行」は最低手数料が110万円前後。相続ナビで全体像を把握してから必要な専門家だけに依頼するとコストを大幅に抑えられます。

「まとめて一人に頼む」はできる?

税理士・司法書士が提携しているワンストップ事務所が増えています。「税理士に頼んだら司法書士の紹介もしてもらえた」というケースも多いです。ただし、遺産分割でもめている場合は弁護士への相談が最優先です。もめている状態で司法書士や行政書士に依頼しても、調停の代理はできません。

⚠ 注意:「相続手続き全部やります」と謳う業者の中に、無資格で独占業務を行う違法業者が存在します。依頼前に必ず資格証明書を確認してください(税理士:日本税理士会連合会、司法書士:日本司法書士会連合会で検索可能)。

よくある質問

Q. 相続手続きを一人の専門家にまとめて依頼できますか?

税理士法人や司法書士法人が提携して「相続ワンストップサービス」を提供しているケースがあります。ただし、遺産分割でもめている場合は弁護士への相談が先決です。

Q. 相続税がかからない場合、税理士は不要ですか?

相続税の申告が不要な場合、税理士に依頼する義務はありません。ただし「本当に申告不要かどうか」の判断自体が難しいため、遺産が多い場合は一度相談することをお勧めします(初回相談無料の税理士も多い)。

Q. 費用を安く抑えたい場合はどうすればいいですか?

「何が必要か」を先に整理してから専門家に依頼することが最も効果的です。相続ナビで手続きの全体像を把握してから、本当に専門家が必要な手続きだけを依頼すると費用を大幅に抑えられます。

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