空き家を相続したら|3000万円特別控除・売却・管理・放置リスクを解説
公開日: 2026/5/9
本記事の情報源について
法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。
目次
空き家を相続したら最初にやること3つ
相続した空き家を放置すると、管理コストや法的リスクが積み重なります。まず現状把握から始めましょう。
- •不動産の相続登記を行う(相続から3年以内・義務)
- •建物の状態を確認する(雨漏り・耐震性・不法投棄など)
- •固定資産税の課税状況・評価額を確認する(市区町村から通知)
⚠ 注意:2024年4月から相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に登記しないと、10万円以下の過料の対象になります。
売却・賃貸・管理の3択を検討する
空き家をどうするかは「売却」「賃貸(リフォームして貸す)」「維持管理(暫定保有)」の3択になります。それぞれのメリット・デメリットを整理しましょう。
- •【売却】手放せる・維持コストゼロ・特別控除が使える場合あり
- •【賃貸】毎月収入を得られる・リフォーム費用が必要・管理の手間
- •【維持管理】将来の利用可能性を残せる・固定費が継続してかかる
3000万円特別控除(空き家特例)の条件
相続した空き家を売却する場合、一定の条件を満たすと「居住用財産の3,000万円特別控除」の特例(空き家特例)を受けられます。2023年改正により適用期限が2027年12月31日まで延長されました。
- •①昭和56年5月31日以前に建築された建物であること(旧耐震基準)
- •②マンション等の区分所有建物でないこと
- •③相続開始の直前まで、被相続人が一人で居住していたこと(老人ホーム入居中は要件あり)
- •④相続から譲渡(売却)まで3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
- •⑤売却代金が1億円以下であること
- •⑥売却前に耐震リフォームを行う、または建物を取り壊して土地だけ売ること
ℹ 補足:2023年12月31日までだった適用期限が、2027年12月31日まで延長されました。また2024年以降は、売却後に買主が耐震改修・取り壊しを行う場合も特例対象になりました(売主が申告時に証明書を添付する必要あり)。
固定資産税と管理コストの現実
空き家を保有し続ける場合、毎年の固定資産税と維持管理費が発生します。特に「特定空き家」に指定されると、固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)が外れて税額が最大6倍になる可能性があります。
- •固定資産税(土地・建物):毎年課税
- •管理費:草刈り・清掃・水道維持など年間数万円〜
- •火災保険:空き家は掛け金が上がることがある
- •特定空き家指定後:住宅用地特例が外れ固定資産税が最大6倍に
放置リスク:特定空き家・空き家税
老朽化した空き家を放置すると、市区町村から「特定空き家」に指定されることがあります。指定後は固定資産税の優遇がなくなり、最終的には行政代執行で解体される場合もあります。また一部の自治体では「空き家税(空き家等対策税)」の導入が進んでいます。
⚠ 注意:放置すると税負担増加・近隣への損害賠償リスク・解体命令と連鎖的にリスクが拡大します。早めに方針を決めることが重要です。
相続登記の義務化(2024年4月施行)
2024年4月1日から不動産の相続登記が義務化されました。相続を知った日から3年以内に相続登記を行わないと、10万円以下の過料が科される可能性があります。2024年4月以前に相続した不動産も対象となりますので注意が必要です。
よくある質問
Q. 空き家を相続しましたが、3000万円控除を使えますか?
昭和56年5月31日以前に建築・区分所有建物でない・相続開始直前に被相続人が一人で居住、などの要件を満たす必要があります。要件を満たせば、売却益から最大3,000万円を控除できます。適用期限は2027年12月31日までです。
Q. 相続した空き家の固定資産税はいくらですか?
固定資産税は市区町村が評価した「固定資産税評価額」に税率(標準税率1.4%)をかけて計算します。住宅が建っている土地は「住宅用地特例」で最大1/6に減額されますが、特定空き家に指定されると特例が外れます。
Q. 空き家を売るか貸すか迷っています。どちらが良いですか?
築年数・立地・自分の活用意向によって異なります。旧耐震基準の建物は賃貸需要が低く、リフォーム費用も高額になりやすいため、売却+3,000万円特別控除の活用を検討するのが一般的です。賃貸は管理手間と空室リスクも考慮してください。
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