親が亡くなった当日〜7日以内にやること|死亡届・葬儀・緊急手続きの流れ

公開日: 2026/5/9

本記事の情報源について

法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。

亡くなった直後(数時間以内)にすること

病院で亡くなった場合と、自宅(在宅医療・老衰など)で亡くなった場合で最初の対応が異なります。病院の場合は医師が死亡を確認し、死亡診断書を発行します。自宅の場合はかかりつけ医に連絡し、医師に来てもらって死亡診断書を発行してもらいます(かかりつけ医がいない場合は救急(119番)に連絡し、警察が関与する場合があります)。この時点で最優先すべきことは「死亡診断書を受け取ること」と「葬儀社への連絡」です。

  • 病院で亡くなった場合:担当医から死亡診断書を受け取る。病院が提携する葬儀社を紹介される場合もある
  • 自宅で亡くなった場合:かかりつけ医に連絡→医師が来て死亡確認→死亡診断書を受け取る
  • 突然死・事故死の場合:119番に連絡→警察が介入→死体検案書が発行される(死亡診断書の代わり)
  • 葬儀社に連絡して遺体の搬送を手配する

⚠ 注意:死亡診断書は複数枚コピーを取っておいてください。銀行口座の凍結解除・年金手続き・生命保険請求など、後の手続きで何度も提出を求められます(原本が必要な場合もあります)。

死亡診断書とは(死亡届への転用)

死亡診断書は医師が発行する公的書類で、死亡届の右半分に印刷されています。A3判の用紙の右半分が「死亡診断書(死体検案書)」、左半分が「死亡届」になっており、左側に記入して一緒に提出します。死亡診断書は、相続手続き全般で「死亡の事実」を証明するために使われます。提出後は原本が戻ってきません。そのため、提出前に必ずコピーを最低5〜10枚取っておくことが重要です。

  • 死亡診断書は死亡届の右半分と一体になっている(A3の左右で対になっている)
  • 提出前に必ずコピーを5〜10枚取っておく(原本は戻ってこない)
  • コピーが必要な場面:生命保険の請求、会社への届出、年金の停止手続き、などで求められる
  • 原本が必要な場合は「死亡診断書の写し(市区町村の証明)」を後日取得できる場合がある

死亡届の提出(7日以内・役所)

死亡届は死亡を知った日から7日以内(国外で亡くなった場合は3ヶ月以内)に、亡くなった場所・届出人の住所・本籍地のいずれかの市区町村に提出する必要があります。提出できるのは「同居の親族」「その他の同居者」「家主・地主」「後見人」など法律で定められた届出義務者です。一般的には家族が窓口に持参します。役所の窓口は夜間・休日でも受け付けている市区町村が多いです(夜間窓口に提出)。

  • 期限:死亡を知った日から7日以内(遅れると過料が科される場合がある)
  • 提出先:亡くなった場所・届出人の住所・本籍地のいずれかの市区町村役場
  • 提出するもの:死亡届(左半分を記入)+死亡診断書(右半分・医師が記入済み)
  • 届出義務者:同居の親族(子・配偶者など)が一般的
  • 夜間・休日でも受付可能な市区町村が多い

💡 ポイント:死亡届を提出すると同時に「火葬(埋葬)許可証」が発行されます。火葬を行うために必要な書類なので、葬儀社に渡してください。火葬許可証がないと火葬できません。

葬儀社の手配と費用

葬儀社は亡くなった当日または翌日には連絡が必要です。病院からは提携葬儀社を紹介されることが多いですが、必ずしも利用する必要はありません。費用は葬儀の規模によって大きく異なります。家族葬(10〜30名規模)は50〜100万円前後、一般葬(30名以上)は100〜200万円前後が目安です。葬儀費用は相続財産から差し引くことができます(相続税申告で「債務控除」の対象)。領収書は必ず保管してください。

  • 葬儀社は「一括見積もりサービス」で複数社を比較できる(急いでいても相見積もりは可能)
  • 葬儀費用の領収書は相続税の申告で控除対象になるため必ず保管
  • 香典は相続財産に含まれないが、葬儀費用の一部に充てることが一般的
  • 生命保険の「入院・死亡保険金」は葬儀費用の支払い前に受け取れる場合がある(事前確認を)

近親者・勤務先への連絡

死亡直後に連絡すべき相手をまとめます。連絡の優先順位は(1)近親者、(2)故人の勤務先・学校、(3)関係機関(保険会社・年金事務所など)の順です。

  • 近親者(子・兄弟姉妹・孫など):できるだけ早く、電話で直接連絡
  • 故人の勤務先(現役で働いていた場合):死亡翌営業日までに連絡。退職手続き・未払い給与・死亡退職金の確認
  • 故人が加入していた組合・団体(農協・生協など):組合員死亡の届出が必要な場合あり
  • 生命保険会社:請求期限があるため早めに連絡して手続き書類を取り寄せる

役所で同日に手続きできること(死亡届提出時)

死亡届を提出する際、同じ役所で同日に申請できる手続きがいくつかあります。窓口に行く前に「死亡届と同時に何か手続きできますか?」と電話確認しておくとスムーズです。

  • 火葬(埋葬)許可証の受け取り(死亡届提出と同時に発行される)
  • 住民票の抹消(死亡届の提出で自動処理されることが多い)
  • 介護保険証の返却(65歳以上の場合)
  • 国民健康保険証の返却(国保加入者の場合)
  • 世帯主変更届(故人が世帯主だった場合)

ℹ 補足:年金・健康保険の停止手続きや銀行口座の相続手続きは、葬儀が終わった後でも間に合います。まず7日以内の死亡届と葬儀の手配を優先してください。

7日以内が終わったら次にやること

死亡届の提出と葬儀が終わったら、次のフェーズ(相続手続きの本格的な開始)に移ります。優先順位の高い手続きは「3ヶ月以内の相続放棄の検討」と「各種名義変更」です。

  • 四十九日の法要の手配
  • 遺言書の確認(公証役場・法務局・自宅など)
  • 相続放棄の検討(期限3ヶ月のため早めに動く)
  • 相続人の確定(戸籍謄本の収集を開始)
  • 財産の把握(預貯金・不動産・株式・保険の洗い出し)

よくある質問

Q. 死亡届を出せる人は誰ですか?

戸籍法で定められた届出義務者は「同居の親族」「その他の同居者」「家主・地主・家屋管理人・土地管理人」です。実際には亡くなった方の子や配偶者が提出するケースが最も多いです。代理人(親族から委任された方)でも提出できます。

Q. 死亡届の提出が7日を過ぎてしまったらどうなりますか?

5万円以下の過料(行政罰)が科される可能性があります。ただし、やむを得ない理由(遠方に住んでいた、事情を知らなかったなど)がある場合は過料が免除されることもあります。気づいた時点で速やかに提出することが重要です。

Q. 葬儀費用は相続財産から出していいですか?

葬儀費用は相続財産から支払うことができます。ただし、被相続人の口座は死亡後に凍結されます(金融機関が死亡を把握した時点)。凍結前に引き出すことは問題になる可能性があります。凍結後でも、2019年の法改正により「仮払い制度」で口座残高の一定額(上限150万円)を引き出すことが可能です(相続人の一人が申請できます)。

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