相続人の確定・調査方法完全ガイド
公開日: 2026/4/30最終更新: 2026/6/13
本記事の情報源について
法務省・国税庁・裁判所・日本年金機構・金融庁等の公的機関の情報をもとに作成しています。 内容の正確性に努めていますが、法令は改正される場合があります。 具体的な手続きについては最新の公的情報をご確認のうえ、司法書士・弁護士・税理士等の専門家にご相談ください。
法定相続人とは
法定相続人とは、民法によって相続する権利が認められた人のことです。遺言書がない場合、または遺言書で指定されていない財産については、法定相続人が法定相続分に従って相続します。法定相続人の範囲と順位は民法で厳密に定められており、誰が相続人になるかは戸籍によって確認します。
法定相続人の範囲と順位
配偶者は常に相続人になります(内縁関係の配偶者は除く)。それ以外の相続人には順位があり、上位の順位の方がいる場合、下位の方は相続人になりません。
- •配偶者:常に相続人(婚姻届を出した法律上の配偶者のみ)
- •第1順位:子(子が死亡している場合はその子=孫が代わりに相続・代襲相続)
- •第2順位:直系尊属(父母・祖父母等。父母がいない場合は祖父母)
- •第3順位:兄弟姉妹(兄弟姉妹が死亡している場合はその子=甥・姪が代わりに相続)
相続人確定のための戸籍収集
相続人を確定するには、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本・除籍謄本・改製原戸籍を収集し、すべての子・配偶者の存在を確認する必要があります。婚外子・認知した子・養子縁組した子も相続人になるため、戸籍を丁寧に確認することが重要です。
- •STEP1: 被相続人の死亡時の本籍地の市区町村で戸籍謄本を取得する
- •STEP2: 改製(戸籍の様式変更)があった場合は改製前の戸籍(改製原戸籍)も取得する
- •STEP3: 本籍地が変わっている場合は転籍前の市区町村からも取得する
- •STEP4: 出生まで遡って確認し、すべての子どもの記録を確認する
- •STEP5: 確認した相続人全員の現在の戸籍謄本を取得する
法定相続分(遺産の配分割合)
遺産分割協議で合意できない場合のベースとなる法定相続分は次の通りです。ただし、相続人全員が合意すれば法定相続分とは異なる割合で分割することも可能です。
- •配偶者のみ:全額
- •配偶者と子:配偶者1/2・子全員で1/2(子が複数の場合は均等に分割)
- •配偶者と親:配偶者2/3・親全員で1/3
- •配偶者と兄弟姉妹:配偶者3/4・兄弟姉妹全員で1/4
- •子のみ(配偶者なし):子全員で全額を均等に分割
相続人調査で注意が必要なケース
次のようなケースでは相続人の確定が複雑になるため、早めに専門家(司法書士・弁護士)に相談することをお勧めします。
- •被相続人に婚外子(認知した子)がいる場合
- •再婚歴がある場合(前婚の子も相続人になる)
- •養子縁組している場合
- •相続人の一人が相続放棄した場合(次順位が相続人に)
- •相続人の中に行方不明者・音信不通者がいる場合
- •相続人が海外在住の場合
よくある質問
Q. 戸籍謄本はどこで取得できますか?費用は?
戸籍謄本は、その戸籍が置かれている(いた)市区町村役場で取得します。窓口での取得のほか、郵送請求も可能です。費用は戸籍謄本1通450円、除籍謄本・改製原戸籍1通750円が一般的です。マイナンバーカードを持っている場合は、コンビニ交付機でも取得できます(本籍地以外の市区町村でも可能)。
Q. 相続放棄した場合、次の相続人は誰になりますか?
第1順位の相続人全員が相続放棄すると、第2順位(親・祖父母)が相続人になります。第2順位も放棄すると第3順位(兄弟姉妹)が相続人になります。そのため、相続放棄をする場合は、次順位の方に事前に連絡しておくのが親切です。
Q. 内縁の配偶者は相続人になりますか?
婚姻届を出していない内縁(事実婚)の配偶者は、法定相続人にはなりません。内縁の配偶者に財産を残したい場合は、遺言書で遺贈する方法や、生命保険の受取人に指定する方法があります。ただし、内縁の配偶者への遺贈には相続税の2割加算があります。
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